丸の内さえずり館にて開催

南北問題は地球環境問題のあらゆる側面に重くのしかかる課題です。開発途上国の貧困の中で魚類などの自然資源に依存して生きる人たちは、どうしたら資源を使い尽くさず、環境と調和した持続的発展を遂げることができるのか?

この困難な課題に立ち向かうために、マラウィ湖国立公園の漁民が不思議な自制を働かせながら、魚を生活の糧としている事例を検討します。地域社会を深く理解し、人々の伝統的な価値観や誇り、地域の自然に対する愛着を生かしていくことに、住民主導の自然資源管理の糸口を探します。

リポート

マラウィ湖国立公園の漁民たちの暮らしの中で起きている不思議な自然資源管理について解説をしていただきました。




ゲストスピーカー・プロフィール

佐藤 哲

さとう てつ
佐藤 哲(長野大学環境ツーリズム学部教授、生態学、地域環境学)

前WWF(世界自然保護基金)ジャパン自然保護室長(サンゴ礁保護研究センター長兼任)。生態学者としての研究テーマは、東アフリカ・タンガニイカ湖、マラウィ湖のカワスズメ科魚類(シクリッド類)の生態と進化。自然環境に関する保全生態学的研究を通じて、環境保全と自然資源管理に役立つ知識を生産すること、その知識を活用した地域住民主体の資源管理と地域振興の方策を考える実践的な地域環境学が最近の主な関心。