倉谷 うらら(海洋生物研究家)
モンベル渋谷店5Fサロンにて開催
フジツボ。身近な生きものでありながら、なにかと誤解されていることが多い生きものです。
殻がありますが貝ではなく、エビ・カニと同じ甲殻類。
甲殻類らしからぬ「定住型」のライフスタイルですが、ウミガメやクジラの背に付くものは、地球規模で移動しています。
生息域も広く、海面をプカプカ漂うものもいれば、数千メートルを超す深海にも。
実は高級食材であったり、医療に役立つ可能性が注目されていたり、フジツボ学を極めたのはダーウィンであったり……。
謎のベールにつつまれた『フジツボ』の知られざる側面をご紹介します。
ゲストスピーカー・プロフィール
くらたに うらら
倉谷 うらら(海洋生物研究家)
10代の頃、干潟で渡り鳥を眺めていたが、ある日を境に鳥が食べている泥の中の生物(ゴカイやカニ)に興味が移る。
レイチェル・カーソンの『沈黙の春』『海辺』に影響され、海洋生物学を学んだ英国で、フジツボにすっかり魅了される。
ウェールズ大学バンガー校海洋科学学部海洋生物学科卒業、同大学博士課程中退。東京大学三崎臨海実験所での実験補佐、日本動物学会の職員を経て、海洋生物研究家。
所属団体は、日本付着生物学会、日本動物学会、海の生き物を守る会など。
岩波科学ライブラリー「フジツボ-魅惑の足まねき-」著者。