長谷川 均(国士舘大学文学部 地理・環境専攻 教授)
モンベル渋谷店5Fサロンにて開催
サンゴ礁の環境は、世界的な規模で悪化しているといわれる。
一般にその原因は、地球温暖化に伴う海面温度の上昇と関係していると考えられている。
しかし、サンゴ礁はきわめて地域的な原因で悪化し白化現象などを経て減少することも多い。
沖縄は1972年の返還以降、急速に日本経済に組み込まれ国内のどの地域よりもドラスティックな社会変容を遂げた。
大規模な地形改変や森林伐採、土地利用の急激な変化で、土壌流出や浅海域の生態系変化、造礁サンゴの死滅が起こった。
この講演では、石垣島や沖縄本島を例に、陸域の変化に連関したサンゴ礁浅海域の変化を説明したい。
ゲストスピーカー・プロフィール
はせがわ ひとし
長谷川 均(国士舘大学文学部 地理・環境専攻 教授)
新潟県出身。国士舘大学文学部地理・環境専攻教授、博士(理学)。専門分野は自然地理学。研究分野はサンゴ礁地域の環境保全と中東の自然地理。1981年以降、沖縄本島、本島周辺の離島や八重山諸島で研究を進めている。2005年以降、イラク戦後復興支援がきっかけとなり、ヨルダンやシリアなど中東地域の遺跡を取りまく自然環境の調査を始めた。現在のフィールドワークは、サンゴ礁と中東地域がそれぞれ半分ずつ。