■FWS・5年に1度の大調査!「コアホウドリの個体数調査」ボランティア大募集
日本からのボランティアを募集(旅行費自己負担)
FWS(アメリカ合衆国、内務省魚類野生生物局)局員指導のもとに行われる、5年に1回の大規模な調査。2001年の繁殖期にミッドウェイ環礁に生息するすべてのコアホウドリ、クロアシ・アホウドリの個体数調査です。
FWSでは2000年12月10日(日)から31日(日)の3週間、このコアホウドリの個体数調査に1週間に20名のボランティアを必要としています。
この調査結果は「アメリカ合衆国・内務省魚類野生生物局」の正式な記録として残るものです。
ミッドウェイにフィールドオフィスを構えるOWSでは、この調査に積極的に参加・協力し、日本からのボランティアを募集します。ホノルル発着の特別パッケージツアーがありますので、ぜひこちらをご利用下さい。
実施日
2000年12月10日~12月31日
目的
2001年の繁殖期にミッドウェイ環礁に生息するすべてのコアホウドリ、クロアシ・アホウドリの個体数調査。
背景
ミッドウェイ環礁は、コアホウドリの世界最大(総数の70%)の繁殖地です。これは世界中のどの鳥の集団よりも大きく、2番目に大きな繁殖群集をつくるのは、クロアシ・アホウドリで(31%)おなじくミッドウェイ環礁に巣をつくります。1800年代後期から1930年代の間は、羽毛と卵の密猟者がミッドウェイを訪れましたが、その個体数にそれほど深刻な影響はありませんでした。その時代はイースタン島、サンド島両方の飛行場を含む軍の基地、建物の建設が繁殖場である土地を侵略し、そしてたくさんの兵士、軍関係者が島に住んだことにより、第2次世界大戦の終結する1945年夏までアホウドリの生活に大きな影響を及ぼしました。しかし、それらの妨げがあったにもかかわらず、ミッドウェイ環礁が太平洋上のレーダー搭載飛行機の基地になるまでの10年間、アホウドリは順調に繁殖を続けました。この新しい軍事行為はサンド島に生息するアホウドリの群集にとって、1965年の春まで影響のあるもので、軍事通信に必要な高層アンテナが1950年半ばから60年にかけてイースタン島とサンド島に設置されました。その間、何千羽というアホウドリを殺した高層アンテナは、1967年にイースタン島から撤去され、サンド島からは1991年と92年に撤去されました。ミッドウェイ環礁での軍事行為は1978年の海軍航空施設への縮小以来、少しずつ減少され、それによりアホウドリの数は増えだしました。
1996年にミッドウェイ環礁にて数えられたコアホウドリの個体数は、387,854組のつがい。1991年には429,308組のつがいが確認されています。ごく最近では1999年のクロアシ・アホウドリが17,617組のつがい。1991年以前のミッドウェイ環礁での集中的なアホウドリの繁殖統計は1960年から61年にかけてC.S.Robbinsによって行われ、1966年に発表されました。この調査はサンド島にあるすべての巣のカウントと、その一定のエリアの巣の数から推定するイースタン島にある巣の数の見積もり。Robbinsは24,287組のコアホウドリのつがい、4,135組のクロアシ・アホウドリのつがいを推定しました。
必要性
ミッドウェイ環礁に生息するアホウドリの個体数は1800年代の羽毛、卵密猟時代から何度となく増減をくりかえしています。ミッドウェイ環礁が1988年に国立自然保護区に指定されて以来、FWSがコアホウドリとクロアシ・アホウドリの保護管理につとめており、1997年にはミッドウェイ環礁国立自然保護区が環礁資源の唯一の管理者となりました。ミッドウェイ環礁における定期的なアホウドリの個体数調査は次のようなことから必要とされています。
1)コアホウドリ、クロアシ・アホウドリの世界中の個体数の変動を文書にすること。
2)両アホウドリの個体数の変化が軍施設の撤去による結果かどうか評価すること。
3)2タイプの漁業(squid driftnet or long-line fishieries)と北太平洋のアホウドリの推定個体数の潜在的関係。
ミッドウェイでの調査と同じくして、FWS職員がレイザン島、フレンチ・フリゲート島両方におけるアホウドリ科の個体数調査を行う。1997年のデータによると、3つの群生地には世界の総数の90%のコアホウドリ、76%のクロアシ・アホウドリが生息している。
手順
A) 個体数調査を12月10日より開始し、12月末日まで実施。12月の天候は雨、かぜが予想され、晴れの日は60-70Fになる。調査はいかなる天候でも実施されるので、雨具や長ズボン、はきなれた靴もしくは長靴、ジャケット、帽子の用意をお願いします。天候によっては調査が延期されることもあります。1日に約8時間ほど歩き回るためミネラルウォーターの準備を忘れずに、また、カメラ、フィルム、双眼鏡もお持ち下さい。
B) サンド島とイースタン島はいくつかのセクターに分割されています。地図と調査予定はFWS事務所掲示板に告知されます。地図が用意されるので、それをもって調査に出かけてください。調査員は毎朝午前7時にFWS事務所に集合し、調査場所、持っていく器材、Logisticsの打ち合わせをします。1日の調査が終了したら、データシートは記録され、持ち出した器材などはFWSに返却します。
C) 1週間に約24名の調査人員を必要とします。1グループ約4~12名で1セクターを担当。少なくとも1日に2グループが違うセクターで調査活動をします。調査は徒歩で行い、肩を並べて横に整列し横並びのラインで少しずつ進みながら調査します。
D) 卵を抱えている親ドリをふくむ全ての巣を数えます。棒などを使い親ドリの体を少し持ち上げ、実際に卵をかかえているかどうか確認します。無理矢理持ち上げたり、動かしたりしてはいけません。調査員がいることによってトリが震え出したり、変な音を発するようであればただちに調査を中止し、調査セクターから離れて下さい。巣は調査されると印がつけられます。印はなるべく小さくマークして下さい。また、印は一貫性のあるものにし、印を付ける位置も道路側、ビーチ側などと混乱を避けるため揃えるようにして下さい。
E) 調査には、2人の記録員 (コアホウドリとクロアシ・アホウドリ 調査記録を間違えないようにして下さい)防水用紙データシートもしくはノート、えんぴつ、ペンキスプレー、ペンキホルダーが必要となります。
終了しました