■「造礁サンゴ調査と保全」セミナー 終了
OWS研究員の浪崎です。
2月13日(日)、ダイビングフェスティバル会場のセミナールームにて、「造礁サンゴ調査と保全」セミナーを実施しました。
今回のセミナーのメインテーマは、「なぜ北限の造礁サンゴを調べるのか?」
はじめに、「OWS北限域の造礁サンゴ調査」の概要について私から簡単に紹介した後、造礁サンゴの分布北限である、関東周辺の造礁サンゴを調べる意義について、国士館大学の中井達郎さんにご講演いただきました。
氷河期から現在にかけて、自然現象としての地球の温度変化と生物の関係を貝を例に解説、長い歴史の中でみると、生物はダイナミックに生息地を変化させてきたがよくわかるものでした。
そして、これからの人為的な影響による地球温暖化は歴史からは予測できないもので、温暖化の指標となる北限のサンゴを科学的に調査することは重要と。しかし、そもそも海の中は人の目が届かないので、北限のサンゴのことはまだわかっていないことが多く、ダイバーの目撃情報はとても貴重な情報になる。市民が主体的に取り組む必要があるというメッセージを伝えていただきました。
最後に、OWSの造礁サンゴ調査の具体的な参加方法とこれまで得られた結果、そして現在制作中の北限造礁サンゴフィールド図鑑について紹介しました。
会場からは、「調査の結果は、今後どのような形で公表されるのか?」との質問をいただき、プロジェクトメンバーである研究者が論文や学会発表等で発表すると同時に、OWSでは、調査結果をわかりやすい形で多くの方に発信するために、トークセッションや会報誌等で発表していきたいと思っています。
4月17日に六本木のミッドタウンで開催する、トークセッション・スペシャルエディションでは、プロジェクトメンバーである3名の研究者から調査のこれまでとこれからの展望を講演いただきます。詳細が決まり次第、ホームページでご案内します。
家に帰るとどっさりと雪がつもり、辺り一面雪景色。
こんな寒い日に、18名以上のとても熱心な方々にご来場いただきました。
ご来場くださった皆様、ありがとうございました。