■第5回 「海のセミナー2008」サンゴ礁保全と海洋保護区~生物多様性保全を考える~ 終了
2008年11月29日(土)開催 @国立科学博物館新宿分館
11月29日(土)、国立科学博物館新宿分館にて、第5回海のセミナー「サンゴ礁保全と海洋保護区~ 生物多様性保全を考える ~」を開催しました。
国際サンゴ礁年を締めくくり、来るべき2010年の国際生物多様性年に向け、サンゴ礁の多様な自然とその大切さを学び、そうした環境を育む海洋保護区の実現に向けたアプローチを3名の講演者に解説していただきました。
今回の海のセミナーは、国際サンゴ礁年を締めくくり、生物多様性年につなげるにふさわしい、豪華講演者を迎えて開催され、参加者117名と多くの方にご来場いただきました。
セミナーでは、OWS北限の造礁サンゴ分布調査の中間報告もポスター掲示したほか、開催協力を得た環境省さんやWWFさんのポスター展示も行い、講演以外の部分でも鑑賞いただける情報が多く、充実した内容となりました。
1. 西平守孝氏の講演「サンゴ礁の自然をみつめて」
ある生物がいることで、他の生物もそこに棲むことができるという「棲み込み連鎖」について、高い種の多様性を持つサンゴ礁を例に解説されました。棲み場所を多様化するのは生物そのもの。楽しんでよく知って生かす…という保全への取組み方が提案されました。
2.キャサリン・ミュジック氏の講演「山と海は恋人」
ご自身が暮らす沖縄の自然の美しい映像とともに海の恵みについて紹介され、人の生活の変化が海と陸に与えている悪影響、海がどれだけ危機に陥っているかという悲しい現実を前に「Everything is connecting everything. 皆でがんばりましょう。」と語られました。
3.向井 宏氏の講演「海洋保護区をつくろう ~海の生物多様性保全に向けて~」
水の循環のみならず砂の流れが山・川・海のつながりや生物の生息域の多様性を作ること、自然のままの海岸を守る重要性について解説されました。生物多様性保全のためには、一刻も早く広く漁民、市民の理解を得て、海洋保護区を設ける必要があるとお話しされました。
司会
田中洋行(OWS正会員)
NHK名古屋放送局アナウンス部
開会の挨拶
高砂淳二(OWS理事)自然写真家
閉会の挨拶
倉沢栄一(OWS理事)自然写真家
会場設営や受付など、OWSメンバーをはじめ、たくさんのボランティアの方々にご協力いただきました。
講演者の皆様をはじめ、会場の国立科学博物館新宿分館の皆様、ボランティアとして運営に参加いただいた皆様、ご協力ありがとうございました。
●時間:14:00~17:40(13:30開場)
●参加費:OWSメンバー:1,000円/学生:1,000円/一般:1,500円
●定員:150名(事前申込制)
●協力:環境省・日本サンゴ礁学会・WWFジャパン・日本水中映像株式会社
協賛:オリンパス株式会社