ミッドウェー環礁の環境保護活動
自然保護のためのルール
ミッドウェー環礁は、パパハナウモクアケア海洋国立モニュメントの中で、特別許可のもとに自然観察を許された場所です。定められたルールに従い、野生生物を脅かすことのないよう自然観察を楽しむことができます。ビジターは全員、ミッドウェー環礁に入島後(入島した日の翌朝8時~)、FWSが実施するオリエンテーションへの参加が義務づけられています。
ミッドウェー環礁には、自然保護区として多くのルールがあります。
ビジターはこのルールを守り、保護活動に協力しなければなりません。
2.環礁内には好奇心旺盛なハワイアンハシナガイルカが約250頭生息しています。イルカを見つけた場合、ボートを寄せたり泳いで近づいたりすることは禁止となっています。 3.釣りは禁止です。釣道具の持ち込みはできません。 4.ミッドウェー保護区内にある貝殻、羽根、サンゴなど多くの野生生物の残骸が浜など島内各所に落ちています。そうしたものの持ち出しは禁止です。また、鳥の羽根などを取ることは渡り鳥法の第1918 条に反する行為となります。 5.ミッドウェーの生態系を守る為、動物、植物とも非原産あるいは未知の種類の移入物によって絶滅 に追いやられ易いので、ビジターは次の注意事項を守らなければなりません。
6.滑走路は、一部のトレイルを除き進入禁止です。 7.ビジターは、ノースビーチ及びカーゴピアのみビーチ利用・海水浴が可能です。 8.島内の制限速度は時速10マイル(時速16km)です。 |
野生生物の生息環境回復プロジェクト
野生生物の生息地回復のための活動は、人間が島に残した痕跡をできる限り元に戻すことです。
最初の取組みは、米国海軍がミッドウェーを撤退する際に、数百万ドルを費やし、長年にわた る軍の活動によって残された建物を取り壊し、数多くの燃料貯蔵庫などを撤去し、汚染物質を 除去することでした。
その後は、ミズナギドリの仲間の卵やひなに害を与えていたネズミの駆 除が行われ、ミズナギドリの個体数を大きく回復させることができました。
最近の10年間は、ベルベシナやポインセチア、モクマオウなどの外来植物の除去と、それに替 わるバンチグラスやナウパカなどの在来植物の栽培と植樹活動が主な活動となっています。
歴史遺産の保護
ミッドウェー環礁は1859年にアメリカ合衆国が領有権を宣言しました。
島に最初の定住者が来たのは1903年。
コマーシャル・パシフィック・ケーブルカンパニー(CPCC)の従業員で、地球を周回する通信ケーブルの敷設のためでした。彼らの鉄筋コンクリートのケーブル基地局はたいへん頑丈につくられており、今でもサンド島に現存しています。
また、太平洋戦争の戦跡はいたるところに残されており、合計63ヵ所が米国史跡登録に認定されています。これらの史跡には、ケーブル基地局、海軍兵舎、飛行艇格納庫と傾斜路、魚雷工場、レーダー施設、砲台、弾薬庫、イースタン島の滑走路などがあり、現在再利用されているか、または当時の状態のまま保存されています。